ドイツのニュース

2011年国勢調査、59日から始まる   

     ドイツの2011年国勢調査が5月9日に始まった。8000万人を超える人口のうちの約3分の1の市民が国勢調査に参加する。前回の国勢調査は1987年に実施された。

    約8万人の調査員が無作為に抽出された約790万人の調査対象者から人口、社会的・経済的状況などのデータを収集する。また、居住施設や共同施設に住む約200万人からも調査項目の少ない調査をする。さらには、約1750万人の家屋所有者から所有する住居に関するデータを書面にて収集する。全市民の特定のデータは市町村の登録簿や連邦雇用庁の登録簿から収集される。

    国勢調査における情報提供は法的に義務付けられており、拒否した場合は300500ユーロの罰金が科せられる。但し、宗教だけは例外で、回答は任意である。調査員に直接回答したくない場合はインターネットもしくは書面にて回答することもできる。郵送料は自己負担。

    連邦統計局はデータ保護団体の懸念に対して、「国勢調査で得られた個人情報は厳格に保護されるので、例えば正しく住民登録をしていない場合でも回答者に何の不利益も生じない」ことを強調した。個人データが税務署や住民登録局、警察などに提供されることはないという。氏名や出生場所などの匿名化されない個別データは最高で4年間保存された後、抹消される。

    最初の国勢調査結果は2012年秋に発表される予定である。今回の国勢調査の費用は 7億1000万ユーロ。

2011年5月24日)

戻る