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疾病保険金庫、鎮静剤治療の危険性を警告

   

    専門家はバーマー疾病保険金庫の2011年度医薬品レポートの中で鎮静剤治療の危険性を警告している。

    アルコール依存症で治療を受けている人のほぼ 7人に 1人は強い睡眠薬を服用している。強い睡眠薬は依存症になる可能性が高い。アルコール依存症患者は病院でのアルコール禁断療法で睡眠薬や鎮静剤を処方されることが多く、その後も睡眠障害や恐怖症の治療に処方されている。

    アルコール依存症の治療で睡眠薬や鎮静剤を長期間服用することは不適切であり、危険であると専門家は指摘する。

    また、認知症患者の 3人に 1人は、死亡リスクが高いにもかかわらず、医師から処方される強い鎮静剤を常用している。認知症患者が鎮静剤を服用する頻度は認知症でない患者の 6倍である。認知症患者の鎮静剤服用後の死亡リスクは1,61,7倍になる。

    専門家は、介護施設が介護士不足ゆえに認知症患者に鎮静剤を与えるケースが多いことを批判している。

    一方、専門家は、2010年に最も多く処方された20種の新しい経口避妊薬のほぼ半分が従来の(第二世代)ピルよりも血栓症リスクが 2倍も高い新型ホルモンを含有していることを警告している。

    第二世代ピルでは、10万人の女性が 1年以上常用した場合に、危険な血栓症になるケースは1520件であるのに対して、新しい第三・第四世代のピルでは3040件である。

    専門家は、ピルのリスクについて医師に相談するよう呼びかけている。

2011年6月24日)

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