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連邦議会、条件付きで着床前診断を認める法案を可決

   

    連邦議会は7月7日(木)、条件付きで着床前診断(PID)を認める法案を可決した。賛成326票、反対260票、棄権8票だった。4時間にわたる白熱した討議の後、会派の制約なしに各議員が投票した。

    同法案によると、着床前診断は原則的には禁止されるが、重い遺伝性疾患と死産・流産を回避するために人工受精胚を検査する例外が認められる。

    両親に重い遺伝性疾患のリスクがあり、その子供が重い遺伝性疾患になる可能性が高い場合は例外として着床前診断が認められる。

    また、受精胚に死産ないし流産になる可能性が高い重い障害があることを確認するためにも例外として着床前診断が認められる。

    これらの例外条件に加えて、PID実施前のコンサルティング、書面による母親の同意、倫理委員会の同意、公認されたセンターにおけるPID実施などの枠条件も規定されている。医師の違法行為に対しては最高 5万ユーロの罰金が科せられる。

    同法案に賛成した議員は、着床前診断によって人工妊娠中絶を回避できことを指摘し、特に女性の健康を賛成の理由として挙げている。

    年間約200組のカップルが着床前診断を受けるものと予想されている。

2011年7月26日)

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