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81%の父親は育児休業を懸念している

   

    社会研究・統計分析をするForsa研究所が20歳~55歳の男性約1000人を対象に調査したところ、父親の願望と現実の大きな差が明らかになった。

    70%の父親は子供と一緒に過ごす時間を増やしたいと考えているが、44%の父親は「自分の時間がほとんどない」と訴えている。また、80%以上の父親が育児休業を断念している。

    回答者の83%は「できるだけ多くの時間を子供と一緒に過ごす父親が良い父親だ」と考えている。20歳~45歳の父親の71%は「子供のおむつを取り換えたり、食べさせる父親が特に良い父親だ」と回答した。

    父親の3分の2は「子供の誕生により、以前より幸せを感じ、満たされていると感じている」と答えている。育児休業をしている、あるいは育児休業をした父親では75%。

    但し、専門家は、回答者が「社会が彼らに期待している、社会的に望ましい回答」をする傾向にあると指摘している。

    父親の81%は育児休業に懸念を抱いている。残る19%の大半は2ヶ月間の「父親の月」に育児休業している。それに対して、多くの母親は12ヶ月間育児休業をして、父親と一緒に最大限の14ヶ月間の両親手当を受給している。

    45%の男性は「育児休業が昇進に不利になる」と考えている。「パートタイム勤務をしてもいい」と回答した人は40%で、「週20時間以下の勤務も考えられる」と回答した人は1%に過ぎなかった。

    実際、パートタイム勤務する父親は5%に過ぎない。「会社側が柔軟でない」ことだけが原因ではない。回答者の半分は「自分の会社ではパートタイム勤務することは問題ない」と回答している。

    父親の願望と現実の差は依然として大きい。多くの父親が家族と一緒に過ごすことを望んでいる一方で、現実にはあまりにも仕事中心になっている。この矛盾の原因は調査では示されていない。

    但し、父親があらゆる方面からプレッシャーを感じていることは明らかである。44%の父親は「自分の時間がほとんどない」と訴えており、16%の父親は「仕事でも家庭でも正当に評価されていない」と感じている。

2011年8月26日)

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