ドイツのニュース

約半数の親は子供に体罰を与えている

   

    フォルサ研究所が「両親」誌の依頼で行ったアンケート調査結果によると、ドイツでは約半数の親が子供に体罰を与えていることが明らかになった。

    回答した親1003人のうち40%は躾のために「お尻を叩く」、10%は「平手打ちをする」、4%は「お尻を強く殴る」と答えた。女子よりも男子の方が叩かれる頻度が高い。

    子供が多いほど、言うことを聞かせるために子供を叩く傾向が見られる。しかし、子供が言うことを聞くのは短時間に過ぎないようで、「叩かれると返って従順でなくなる」という。23%の親は「言うことを聞かせたことに満足している」と回答した。

    4分の3の親は「叩いた後に良心にやましいところがある」と答えている。約90%は「なぜ叩いたのか」を子供に説明している。同じく90%はその後に子供を抱きしめる。80%は子供に謝る。23%は子供に説明するが、「当然だ」と思っている。

    また、調査では、子供に体罰を与えるか否かは親の教育水準、所得、素性に関係ないことが明らかになった。東西ドイツにおいても低所得者層/中産階級層においても明白な違いは見られなかった。

    ドイツでは2000年に、「子供には「暴力を用いない教育」の権利がある」と民法典に定められた。しかし、1829歳の年齢層の親の2%は「2,3週間に1回は棒などで子供を殴る」と回答している。

    回答した親の約半分は自分も子供の時に親に殴られている。

     46%は「子供と親が愛し合っていれば、自ずとしつけも身につく」と言う見解である。しかし、それにもかかわらず、93%は大声で叱り、85%は「禁止」を言い渡している。4人に1人は「躾のために子供を無視することもある」と回答している。

2012年4月25日)

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