ドイツのニュース

家事と育児は女性の肩に掛っている

   

    連邦家庭省の委託でアレンスバッハ世論調査研究所が調査した「家庭モニター」によると、ドイツに住んでいる人の69%が「今の父親は昔の父親よりもはるかに育児に参加している」と確信しており、大半の人が「それは正しい」を評価している。

    しかし、「誰が家事をしていますか」という質問には、母親の70%が「ほとんど一人でしている」と回答した。しかもフルタイムで仕事をしている母親の51%が「ほとんど一人でしている」と答えている。

    これは、「家庭と仕事の両立の問題が未だに女性と男性とでは異なる」ことを示しているという。

    2003年には50歳未満で子供のいない人のほぼ半分が子供を作らない理由として金銭上の理由と職業上の理由を挙げていたが、今では22%に減少している。シュレーダー連邦家庭相は、「両親手当と育児休業が有効であることが実証された」と評価している。

    子供を作らない理由としては、「適当なパートナーが見つからなかったから」、「まだ若すぎると感じているから」が最も多かった。同大臣は、「ここでは国ができることは限られている」と語った。

    回答者の89%はフレキシブルな労働時間を望んでいる。3人に2人は、「子供が病気になって保育所へ行けないときに特別休暇を取れるようにしてほしい」と回答した。60%強の人は、使用者が従業員の子供に保育サービスを提供することを望んでいる。

    そこで、シュレーダー家庭相は家庭と仕事を両立できる職場環境を整備するよう経済界に訴えた。また、子供の世話や家の掃除では不法労働が多いため、これらの経費を控除できるようにすることを検討しており、コンセプト作りの段階であるという。

    祖父母の育児休業では、まだ就業している祖父母が両親と同じように3年までの育児休業を取れるようにする方向で検討している。孫のための育児休業中は職場が保証される。但し、祖父母は両親手当を受給できない。

2012年12月21日)

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