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ドイツの大学は国際化しなければならない

   

    欧州連合のエラスムス学術交流プログラムが創立25周年を迎えた。エラスムスプログラムで外国の大学に留学するドイツの大学生は年間約2万9000人で、人気のある留学先はスペインとフランスである。外国人学生もこのプログラムでドイツの大学に留学している。

    しかし、ドイツの大学生の4分の3は外国に留学していない。その背景には、欧州連合のボローニャ改革に基づく学士・修士課程の導入により、学士課程における外国留学が難しくなっている現状がある。

    また、ドイツの大学では国際化戦略が欠けており、外国人研究者に魅力的な職場になっていない。

    「学術研究の国際化のための改革」に携わる教育専門家は、優秀な学術研究者を確保するための国際化コンセプトの必要性を指摘するとともに、コンセプトを作成し、連邦と州に助言する国際学術協議会の設置を求めている。

    中期的には外国人講師の割合を現在の10%弱から20%に増やすべきだとしている。そのためには、期限付きでない職場を増やすこと、外国人研究者の負担軽減、外国人研究者を歓迎する環境づくり、大学の予算を増やすことなどが必要であるという。

2012年9月25日)

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