ドイツのニュース

新規採用の約5分の1はパートタイム勤務

   

    労働市場・職業研究所(IAB)の調査結果によると、2012年にドイツ企業が新規採用した人の約5分の1(18%)は週32時間以下のパートタイム勤務だった。その内の4分の3(78%)は女性で、特にサービス業と公勤務に多かった。調査の対象になったパートタイム勤務は社会保険加入義務のある職場で、ミニジョブではない。

    女性の多いサービス業では3分の1以上がパートタイムである。商業、交通、飲食・旅館業では5分の1。公勤務では週20時間以下のパートタイムの割合が新規採用中最も多かった。

    それに対して、男性の多い建設業と加工業では、パートタイム勤務は少なく、新規契約はフルタイム勤務である。

    2011年6月現在、約570万人がパートタイム勤務者だった。これは2006年より25%多い。

    IABの専門家によると、パートタイム勤務により、企業は受注動向に柔軟に対応でき、被雇用者は仕事と家庭の両立がしやすい。失業者は新しいフルタイムの職場が見つかるまでの繋ぎとすることができる。

    2012年は新規パートタイム勤務者の8%が1年以上失業していた人だった。さらなる15%は失業申請はしていないが就業していなかった人だった。

    しかし、新規フルタイム勤務者では1年以上失業していた人の割合は2%に過ぎない。失業申請はしていないが就業していなかった人は2%。

    パートタイムの職場は本人の資格と職業経験に見合わない職場であることが多く、期限付き契約が多い。収入が少なく、年金額も少ない。昇進でも不利になる。

    そこで、専門家は、本人が希望すれば、企業はパートタイム勤務者が週当たり勤務時間を段階的に長くすることができるようにすべきだと提案している。そうすることで専門職者不足に柔軟に対応できるという。

    フレキシブルな勤務時間、在宅勤務、保育施設の提供が家庭にやさしい人事の一部であると専門家は指摘する。

    連邦統計局によると、ドイツでは約180万人のパートタイム勤務者が週当たり勤務時間を長くしたいと希望しているという。

2013年10月23日)

戻る