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経済的に自立した賢い女性は魅力的

   

    ベルリン社会研究学術センター(WZB)が女性雑誌Brigitteと社会・市場研究所infasと共同で実施した調査では、「口答えしない、美しい金髪女性」ではなく、「働く賢い女性」が今日の男性の新しいステータスシンボルであることが明らかになった。

    女性はキャリアと子供を望み、男性は経済的に独立している女性を望んでいる。男性も子供が欲しいが、子供にやさしい社会ではないので、家庭を築くことを躊躇している。

    専門家は6年間、同じ男女に人生計画についてアンケート調査をした。2007年は17歳~29歳の2000人以上の男女にインタビューした。2012年はその内の男性211人と女性290人に3回目のインタビューをした。

    回答した男性の4分の3以上(76%)は、パートナーの女性が経済的に自立できることを期待している。「仕事をしない女性は考えられない。パートナーのキャリアを支援する」と答えている。2007年は男性の2分の1だけ。しかも45%の男性は、パートナーの女性が高所得であることを望んでいる。

    しかし、子供の世話は相変わらず女性の仕事になっている。回答した男性の3分の1は、「保育のために自分の仕事を中断しない」と答えている。

    女性は子供の世話を一人でさせられていると感じており、回答した女性の半分以上は子供とキャリアを両立できると思っていない。

    専門家によると、今日の争点は子供を作るかどうかの問題だという。男性が無償の家事にもっと参加しなければ、長期的にカップルの男女の同化はない。また、パートタイム勤務からフルタイム勤務に移行できるようにしなければならないと指摘する。

    若い女性では職業が自明のことになっており、子供よりもキャリアを優先する「仕事とキャリア、子供はおまけ」の傾向が見られるという。

    2007年は女性の92%が「絶対に子供が欲しい」と回答していた。しかし、この5年間で子供を生んだ人は42%だけだった。その他の人はキャリアの懸念から子供を断念している。

    若い女性の怒りは募るばかりである。仕事ができても昇進に限界があり、同じ仕事に対する収入も男性より少ない。しかも家事も女性の仕事にされている。学校の全日制化が遅れているために、パートタイム勤務を余儀なくされる。

    女性の80%は、「子供を作らないと後で後悔するだろう」と思っている。その反面、半分の女性は「子供がいなくても満たされた人生を送ることはできるだろう」と考えている。

    東西ドイツの格差は次第に縮まってきた。但し、旧西独の女性の方がパートナーに家事への参加を要求する傾向にある。大半の女性が自分の仕事に満足しているが、50%以上の女性は賃金が低すぎると訴えている。

    男性の86%は自分の外見を重要だと考えている。女性では96%。美しい男性と賢い女性が新しいステータスシンボルになっていると専門家は指摘する。

    全体的に、回答者は、社会が2007年以来不公平になったと感じていた。特に学歴の低い男性が不利に扱われていると感じている。

2013年10月23日)

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