ドイツのニュース

幸せの基は家族

   

    連邦政府が発表した「2012年度家族レポート」によると、「幸せの基は家族」と考える人が予想以上に多いことが明らかになった。

    ドイツ人の79%は「幸せであるためには家族が必要だ」と回答している。特に30歳以下の年齢層に大きな変化が見られる。この年齢層では「家族が幸せの前提条件だ」と考える人が1980年代末は約40%だったが、2012年はほぼ80%に達している。

    「家族」の概念も時代と共に変化している。典型的な家族(結婚している両親と子供)だけでなく、他の形態も家族とみなされるようになった。

    「未婚のカップルと子供」の形態を家族と見なす人は2000年は53%だったが、2012年は71%に上昇した。「一人親と子供」の形態を家族と見なす人は58%、「同性カップルと子供」は42%で、「子供のいない夫婦」の34%を上回った。

    子供のいる夫婦は570万組で、一人親は160万人、子供のいる未婚カップルは739000組、子供のいる同性カップルは4000組だった。

    ドイツはまだ一人っ子社会ではないようで、子供の74%は兄弟姉妹がおり、一人っ子は26%。

    旧東独では子供の62%の親が未婚だが、旧西独では28%。欧州で旧東独よりも非嫡出子の割合が高いのはアイスランドだけである。旧西独よりも非嫡出子の割合が低いのはイタリアとポーランドだけ。

    ドイツでは妊娠中絶件数が減少している。2011年は申請された妊娠中絶件数が前年比1,4%減の約109000件だった。未婚者では停滞気味であるが、既婚者では顕著に減少している。

    2010年は全部で148の家族政策関連給付に2003億ユーロが充てられた。前年より約50億ユーロ多い。この増加は特に児童手当の引き上げと保育施設経費に起因している。国内総生産に占める割合は8%。

    婚姻件数は引き続き減少している。2011年は378000組が結婚した。前年より1%少ない。初婚の平均年齢は女性が30,5歳、男性が33,3歳である。

2013年2月26日)

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