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交通事故死亡者減少/高齢者の自転車事故増加

   

    連邦統計局の発表によると、2012年の交通事故死亡者数は3600人で、前年より409人少なかった。1950年来の最低水準である。しかし、平均で毎日10人死亡していることになる。

    過去最高は1970年の2万1332人で、それ以降はほぼ継続的に減少している。これは主としてシートベルトの義務化とオートバイのヘルメット義務化、血中アルコール濃度上限の引き下げ、エアバックなどに起因しているという。

    乗物の量に基づく交通事故死亡リスクでは、1950年は2012年の45倍であった。

    2012年は全部で240万件の交通事故が警察に登録された。その内の大半は物損事故で、8件に1件が人身事故だった。

    事故の原因は主に、ドライバーの左折/右折の間違い、(交差点での)優先通行権の無視、速度超過、不十分な車間距離などである。

    交通事故のほぼ4分の3は市内ないし集落内で発生している。5分の1は州道で発生しており、高速道路での交通事故は全体の6%だった。

    しかし、死亡事故の60%が集落外の州道で、10%強が高速道路で、30%弱が市内ないし集落内で発生している。

    州道が特に危険である。高速度によるカーブでの事故が多く、2012年は595人が死亡した。その多くは18歳~24歳の若者であった。

    死亡者のうち、2分の1は自動車に、6分の1はオートバイに乗っていた。7人に1人が歩行者で、9分の1は自転車に乗っていた。

    自転車事故の死亡者は406人で、前年より7人多かった。自転車事故死亡者の半分以上は65歳以上の高齢者であった。

    ラムザウアー連邦交通大臣は、自転車におけるヘルメットの義務化には反対しているが、任意でヘルメットを着用するよう訴えている。

    ドイツ自転車クラブ(ADFC)は、ヘルメットの義務化は自転車に乗る人を少なくするとして、任意によるヘルメット着用の促進と自転車道の整備を求めている。

2013年7月19日)

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