ドイツのニュース

子供のない女性が増えている

   

    ドイツでは子供のない女性が増えている。出生数減少の主因は子供を産める年齢の女性が全体的に減少していることと子供のない女性が増えていることである。

    連邦統計局によると、2012年は45歳~54歳の女性で子供のない人がほぼ19%を占めた。20年前は12%弱。40歳~44歳の女性では子供のない人が約22%だった。2008年は20%。

    子供のない女性の割合が最も高かった州はハンブルク都市州で32%、最も低かった州はブランデンブルク州とメクレンブルク・フォルポメルン州。

    2012年の出生数は673500人だった。これは1990年より約25%少なく、1964年(約130万人)の約半分である。しかし、1997年以降、出生率は安定している。現在の出生率は1,4で、1990年代半ば(1,2)よりも僅かに高いが、出生数を長期的に安定化させるにはまだ十分ではない。安定した出生数を維持するためには年間最低1,6の出生率が不可欠であるという。

    専門家は、少なくとも2010年代末までは出生数がこれ以上減少しないと予想している。現在、25歳~34歳の女性の人口は約500万人で、35歳~44歳の女性の人口をそれほど下回っていないからである。

    しかし、25歳以下の女性の人口が顕著に少なくなっているため、2020年以降は出生数も減少すると予想される。但し、出生率が上昇すれば、出生数は今後10年間も減少しないという。

    専門家は近年の傾向として、特に旧東独における子供のない女性の割合が急上昇したこと、第一子を産む年齢が上昇していることを指摘している。

    2012年は第一子を産む女性の年齢が平均で29歳だった。旧東独の女性では27,9才で平均を下回っているが、東西統一以来5歳も上昇している。第一子を産む年齢が高くなっていることは出生数減少の一つの要因でもある。現在、子供の数は平均で母親当たり2人である。3人以上の家庭は15%。

  また、一般的に、大卒女性における子供のない女性の割合は高く、平均を上回っているが、僅かに低下傾向にあるという。2012年は45歳~49歳の大卒女性の70%に子供がいて、30%に子供がいなかった。40歳~45歳の大卒女性でも70%に子供がいた。この年齢層における子供のない女性の割合は今後も僅かに30%以下に低下すると予想される。その一要因として、2006年に導入された両親手当が指摘されている。

  しかし、旧西独の大卒女性における子供のない人の割合は今後も高水準で推移するという。大卒でない女性では子供のない人の割合が20%。

  子供が大きくなると、働く母親が増える。3歳未満の子供のいる母親の3人に1人は就業している。1歳未満の子供の母親では11人に1人。一番下の子供が3歳~5歳の母親では62%、10歳~14歳では72%が就業している。

2014年1月23日)

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