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ドイツの晩産化が進む

   

    30代後半で出産する女性が増えている。

    連邦統計局の発表によると、ドイツでは2012年に出産した母親の22%が35歳以上だった。10年前の2002年より4ポイント上昇している。

    2002年~2012年に、母親が35歳以上の新生児数は131000人から147000人に増加した。それに対して、全体の出生数は719000人から674000人に減少した。この10年間の合計特殊出生率は比較的安定している(約1,4)が、出産可能な年齢の女性が減少しているために、出生数も減少傾向にある。

    2012年は出産年齢が平均で31歳で、1992年(29歳)より2歳上昇した。

    また、2012年は3人に1人が婚外子(ベルリンを除く旧東独では3人に2人が婚外子)で、増加傾向にある。1992年は6人に1人を下回っていた。

    子供のいない女性の割合も上昇している。2013年は45歳~49歳の女性の5人に1人に子供がいなかった。特に高学歴の女性に子供のいない人が多い。

    2012年の合計特殊出生率は1,38。ドイツの出生率はEU比較でも低いグループに属する。ギリシャ、スペイン、ポルトガルなど深刻な経済危機に陥った国の出生率はドイツよりも低かった。出生率が高いのはフランスとアイルランド。

    他のEU加盟国でも晩産化が顕著になっている。2012年はEU加盟国中、母親が35歳以上の新生児の割合がドイツ(22%)よりも高かったのは7か国だった。スペインは34%、イタリアは33%、アイルランドは約30%、ギリシャとポルトガルは約25%だった。ドイツはEU平均。

    それに対して、ポーランド、ブルガリア、ルーマニアは12%で、EU平均を大きく下回った。

    フランスは19%だった。フランスでは出生数が年あたり約80万人で安定している。2013年は2012年よりも約9500人(1,2%)減少した。出産する母親の平均年齢は2010年が30,1歳、2013年が30,3歳だった。フランス人女性は平均で2人子供を出産している。

    晩産化の要因としては、避妊の普及、教育期間の長期化、経済状況などが挙げられる。

    一方、ドイツ世界人口財団の2014年度データレポートによると、世界の合計特殊出生率は1970の平均4,7から2014年は2,5にほぼ半減した。欧州の平均は1,61970年は2,3)で、アジアは2,25,4)、アフリカは4,76,7)だった。

201410月14日)

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