ドイツのニュース

インターネット上の医師評価ポータルは合法

   

    連邦通常裁判所は923日(火)、自由業の医師はインターネット上の医師評価ポータルに掲載されたデータの削除を請求する権利はないとする判決を下した。インターネットポータル管理者の言論の自由の権利はこのような場合、医師の情報自己決定権に優先するという。

    医師評価ポータルjameda.deの管理者が診療所に関するデータなどを掲載し、ポータルのユーザーが医師を評価できるようにしているため、ミュンヘン在住の産婦人科医が訴訟を起こしていた。この医師は、大半がポジティブな評価であったにもかかわらず、自分のプロフィールを完全に削除するようJameda管理者に求めていた。

    連邦通常裁判所は、評価ポータルはインターネット上の情報交換において「公共の利益」に相応するものであることを強調した。自由業の医師は自由競争にあり、批判も受け入れなければならないという。

    但し、不適法な事実の主張に基づくネガティブな評価に対しては、個々のケースにおいて法的に阻止することができるとしている。

    連邦通常裁判所は、教師評価インターネットポータルにおいても自由な意見交換は当事者(教師)のデータ保護に優先するという判決を下している。

    また、連邦通常裁判所は今年7月、別の医師評価ポータル訴訟において、匿名で何度もひどい中傷をされたとして記載の削除を求めた医師の主張を認める判決を下している。事実でない主張、汚名を着せる発言は禁じることができるとして、ポータル管理者に記載の削除を義務付けた。

    その医師は匿名者の名前と住所に関する情報を求めたが、連邦通常裁判所はテレメディア法を理由にそれを却下した。ユーザーデータの開示請求は「望ましい」が、この点については立法者が決めなければならないとした。

    キリスト教民主同盟(CDU)では、中傷、誹謗に対する保護の改善を求める動きがある。

201410月14日)

戻る