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ニーダーザクセン州、9年制ギムナジウムに戻る

   

    ニーダーザクセン州(社会民主党SPD/緑の党の連立政権)の文部大臣(SPD)は、2004年に導入した8年制ギムナジウムを再び9年制に戻すと発表した。学校法改正は2015年8月1日に発効する予定である。

    2015/16年度からはすべてのギムナジウムの生徒はギムナジウム入学後8年ではなく、9年後に高校卒業(大学入学)資格試験(アビトゥーア)を受験する。小学校入学後13年で高校を卒業することになる。

    同大臣の決定は専門家グループの改革報告書に基づくもので、「10年前に急いで8年制に短縮したことで多くの問題が生じた」と語った。

    専門家グループは、8年制と9年制の両コースを提供して、生徒が選択できるようにする案、完全に9年制に戻し、優秀な生徒が飛び級できるようにする案などいくつかの案を検討したが、文部大臣は完全に9年制に戻して、生徒が個人的に飛び級で短縮できる案を採用した。

    但し、8年制導入前の古いカリキュラムに戻るのではなく、生徒の負担を軽減するカリキュラムにする。前政権(キリスト教民主同盟CDU/自由民主党FDPの連立)が設定した教育内容を少なくし、試験や必修科目を少なくするという。同大臣は、「生徒が学習と生活の時間を十分に持てるようにする」と語った。

    完全に8年制を廃止して9年制に戻すのは全国でも同州が初めてである。旧西独では、8年制と9年制の両コースを提供して、選択できるようにする州が多い。

    バーデン・ヴュルテンベルク州ではモデル校として44校が9年制も提供している。ヘッセン州では、学校が親と話し合って12年生でアビトゥーアを受験するか、13年生で受けるかを決定できる。シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州では、地方自治体が8年制か9年制かを決定できる。

    ニーダーザクセン州では、8年制は生徒の負担が大きく、授業以外の時間が少なくなるとして、生徒、親、教師が反対していた。

2014年4月10日)

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