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妊婦援助及び内密出産法、51日に発効

   

    妊婦援助及び内密出産法が51日に発効した。(2013326日のニュースを参照)

    同法は、母親と子供にとってリスクのある、医療施設以外での密かな出産をなくし、生まれた子供の遺棄・殺人を防止することを目的としている。

    同法の主な要旨は次の通りである。

* 匿名の妊婦援助テレホンサービス(0800-40-40-020)を設置する。カウンセラーが無料で24時間対応する。必要に応じて外国語での対応も可能。

* インターネットサイトwww.geburt-vertraulich.de上で、広範な情報を提供する。2014101日からは匿名相談オンラインサービスも提供する。

* 妊娠を内密にしたい、あるいは内密にしなければならない女性は妊娠期間中並びに出産後も、全国約1600か所の妊娠相談所でカウンセリングを受けることができる。

* 内密出産は二段階のプロセスから成る。第一段階のプロセスでは、匿名希望の背景にある問題の解決のために妊娠相談所が広範な支援、助言をする。支援、助言を受けても匿名を希望する場合には、第二段階のプロセスとして内密出産の準備をする。

* 心理的・社会的カウンセリングを受けた後も妊娠を内密にしたい女性に安全な医療サービスを提供し、内密出産を可能にする。

* カウンセラーは内密出産後も問題解決のために助言する。母親が子供を引き取って育てない場合には、子供を養子縁組させる。

* 内密出産は16年間の完全なる匿名を保証する。この匿名期間後は子供だけが自分の出生データを閲覧できる。

    同法により、内密出産が法制化され、母親と子供の医学的・法的保護が改善されるとともに、妊婦/相談所/医療機関/官庁の法的安全性が保証される。

    これまでは赤ちゃんポストと匿名出産は法的グレーゾーンにあったため、妊婦もその他関係者も法的に不安定な状況に置かれていた。また、子供は自分の出生について知ることができなかった。

20147月17日)

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