ドイツのニュース

介護施設と在宅介護サービスの点数評価を廃止

    ドイツは2009年夏に、法定疾病保険連盟(GKV)の医療サービス(MDS)が介護施設及び在宅介護サービスを検査・評価して公表する制度を導入した。点数による評価は、サービスを改善すること、市民が施設やサービスを選択しやすくすることを目的としていた。

    しかし、施設やサービスにまだ様々な欠陥があるにもかかわらず、ほとんどの施設在宅サービス最高点(「優」)を取得しており(全国平均の点数が1,3)、「本当の品質の比較にならない」ため、連邦政府のラウマン介護担当委員は点数評価を廃止する意向であることを明らかにした。「介護状況を点数で評価する方法は失敗した」という。

    ラウマン介護担当委員の改革案によると、毎年一回の抜き打ち検査と評価は従来通り行うが、点数による評価は201611日に廃止する。新しい評価システムができるまでは、66の個別事項に対する点数と総合点による評価の代わりに、検査結果をまとめた簡単な報告書を作成して公表する。

    今年末までに法定疾病保険連盟が準備をし、来年には「介護品質委員会」が新しい評価システムの草案作りを開始する。これまでは委員会が介護施設・在宅介護サービス運営者と疾病保険の同数の代表者で構成されていたため、常に最小限の妥協案に終わっていた。特に、点数評価方法が非難の的になっていた。

    そこで、新しい委員会には要介護者と介護士の代表者も同権で参加する。手詰まり状態の時には中立の委員長が最終決定をする。新委員会は透明性のある、効率的で決定能力のある介護代表機関でなければならない。新委員会は2017年末までに新しいコンセプトを提示する。

    ラウマン介護担当委員の改革案に基づいて、連邦議会は今年半ばまでに点数評価方法の廃止を決定する予定である。グローエ連邦保健大臣は改革案を支持している。

2015421日)

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